朝採り完熟いちごへの想い
最高の状態のいちごを味わってもらいたい。
その思いから濃恋のうえんでは朝採り完熟にこだわります。他の野菜・果物に比べてもいちごの価格は高い。だからこそ期待を上回るいちごを提供したいと思っています。いちご農家になると決めたとき、栽培方法は正直悩みました。
完熟前の早い状態で収穫した方がいちごの生産量は上がる。廃棄量も減る。でも「最高の状態のいちごをお届けしたい!」という思いから朝採り完熟いちごを提供することに決めました。農園直売所ではぎりぎりまで真っ赤に熟したいちごを朝採りし、最高の状態で販売します。
①なぜ朝採りは美味しいのか?
朝採りが美味し理由には大きく2つ理由があります。それは鮮度と糖の分配です。
まずは鮮度。いちごは収穫したとたんに鮮度が落ち始めます。鮮度が落ちたいちごは果汁減少し、食味が極端に低下します。いちごは何より鮮度が命です。濃恋のうえんではこの鮮度を守るため早朝に収穫し朝には店頭で販売します。
二つ目は植物生理の話。少し難しい話ではあるが植物は太陽が出ている昼に葉っぱで光合成をすることによって、デンプンなどの養分を作り出します。つまり、昼にエネルギーを蓄えます。そして、日が沈んだ夕方から朝にかけて蓄えたエネルギーを果実などに多く分配するため早朝に栄養価が高くなり、食味が向上します。
また光のある昼の時間帯はいちごに水を与えるので果実に水が過剰に流れてしまい水っぽくなることもあります。これらの理由から昼に収穫するいちごより朝採り収穫したいちごが美味しいと言われています。
②他産地いちごとの違い
通常スーパーなどで売られているいちごの多くは輸送があるため、収穫してから店頭に並ぶのに2~3日はかかります。そのため収穫する時のいちごの色はスーパーに並ぶ時に真っ赤になるように白い部分を残して早めに収穫します。
そうなるといちごが真っ赤になる前に収穫するので糖度が上がりにくくなります。一方、朝採りいちごは早朝に収穫したいちごを数時間後の朝には店頭に販売できるので完熟で鮮度抜群ないちごを提供することが出来ます。
③仕事はしんどい
朝採りいちごのメリットはすごく感じるのですが・・・早朝の収穫作業はかなりしんどいです。。早いときは真っ暗の中、朝3時から頭にライトをつけて収穫、この生活が約半年続きます。
体力的にしんどい時期もありますが、最高の状態のいちごを届けるため、目をこすりながらでもいちごを収穫します。