電照栽培によるイルミネーション

(1)電照栽培ってなに?
濃恋のうえんでは秋になるといちごの電照を行います。電照とは夜間に光をいちごに与えることです。
この技術は菊農家さんでもよくやられていて、これが電照菊栽培です。以前、愛知県にいた時はこの景色が好きで菊農家さんの視察後はよく帰りにドライブしました。かりゆし58の電照菊を聞きながら。。(笑)

愛知県の渥美半島(田原市)は菊の生産量が日本一の地域で都会の夜景とは違った雰囲気で素敵な夜景でした。

【愛知県渥美半島】

(2)なぜ電照するの?
いちごは自然環境の中では冬になると休眠に入ります。これは日照時間が短くなってくるといちごは休眠の準備に入るためです。休眠に入ると葉が寝てしまい光合成が著しく低下し、いちごが出来ません。いちごは春の環境が好きな作物なので人工的に春を作り出すことが電照の目的です。電照を行うと葉が立ち、大きくなってきます。

冬に農家さんのハウスを見ると葉が大きくなっていることがあります。おそらく、早朝から収穫するために電照を長く使用しているのだなと思います。農家さんによっては夜12時ごろから収穫を始める方もおられるようです。新鮮な美味しいイチゴを届けるために本当に凄いなと思います。ただ少しだけ注意点もあるそうで、元気になり、良さそうですが電照を長く使用しすぎると果実の軸まで立ってしまうので軸が折れてしまうことがあるそうです。その辺に注意しながら年明けにも安定的に収穫できるように時期や時間をコントロールしていきます。

(3)照時時期
品種や地域によっても違いはありますが濃恋のうえんでは11月下旬から2月ごろまで行います。
使用時間は主に3パターンあります。
①夕方に使用する(日長延長)
②11時から2-3時間使用する(光中断)
③夜間間欠で使用し続ける(間欠照明)
濃恋のうえんでは①の夕方に使用していきます。電照時期や使用時間は生育調査の結果も参考にしながら考えます。葉の大きさ、葉の色、草丈などから検討していきます。先輩農家さんによってはいちごの軸(かんざし)の角度で検討するそうです。まだまだ1年目で経験がないので先輩農家さんに教えてもらいながら勉強していきます。

(4)夜のいちご狩り
最近では、電照の幻想的な雰囲気を楽しんでもらえるように夜のいちご狩りを行っている農家さんも増えているようです。確かに、夜の電照時にハウスに入るとなんだか不思議で素敵な感じがします。いつものハウスなのに全然違うハウスのようでふわふわしています。濃恋のうえんではまだ出来そうにないですがいつかそういうこともできたらいいなと思っています。

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